新たな年を迎え謹んで新春のお慶びを申し上げます。

AI・バイオテクノロジーをはじめとした科学技術イノベーションを巡る内外の進展・変化が著しくなる中、知的財産戦略本部においては日本の特徴を活かし様々な価値を創造する「価値デザイン社会」の実現を目指した取り組みが進められております。知的財産推進計画2019においては、当面の重点事項として「地方・中小の知財戦略強化支援」「創造性の涵養・尖った人材の活躍」等が挙げられており、今後、知財立国を基盤とした価値デザイン社会の実現に向け、様々な政策が推進されることが期待されます。
　当協会はこうした施策を踏まえながら、本年も引き続き知的財産権制度の普及啓発及び知的財産権の利用促進を図るべく諸事業を推進してまいります。

まず、窓口相談支援事業^※1においては、全国47の都道府県の窓口との連携のもと、中小企業等における事業アイデア段階から事業展開までの一貫した相談支援を行ってまいります。中小企業等特許情報分析活用支援事業^※1においては、ニーズに応じた特許情報分析によって、オープン・クローズ戦略の検討、出願戦略の策定等を包括的に支援してまいります。知的財産プロデューサー派遣事業^※1においては、大学や研究開発コンソーシアム等へ知的財産マネジメントの専門人材を派遣し、研究成果の事業化に向けた知的財産管理体制構築等の支援を行ってまいります。産業財産権人材育成協力事業^※2おいては、これまでに6千人を超える研修生を受け入れてまいりましたが、本年もアジア太平洋を中心とした途上国等における知的財産関連人材の育成に協力してまいります。

また、研修、出版等の事業においては、ユーザーのニーズに即したサービスを展開し、知財に携わる方々の期待に応えるサービスの提供に努めてまいります。加えて、昨年作成した知財創造教育教材等を通じて、小中高等学校等における創造性教育の普及に向けた取り組みも進めてまいります。

本年も皆様からのご要望に沿いながら、知的財産権制度の普及啓発、イノベーションの創出等に寄与すべく努めてまいる所存でございますので、引き続きご支援ご協力の程よろしくお願い申し上げます。最後に本年が皆様にとりまして実り多き一年となりますことを祈念して、年頭のご挨拶といたします。