新たな年を迎え謹んで新春のお慶びを申し上げます。
平素より当協会の事業にご理解・ご支援を賜り誠にありがとうございます。
さて、DX(デジタル・トランスフォーメーション)の急速な進展に伴い、産業構造が変革する中、革新的なサービス・製品の開発等によりイノベーションを加速し、我が国企業の国際競争力を向上させる必要性がますます高まっています。この競争力の源泉となるのが知的財産であり、内閣府の知的財産戦略本部が昨年策定した知的財産推進計画においても、イノベーションの創出を促進する知財エコシステムの再構築に向けた様々な施策が挙げられています。
当協会におきましても、長年にわたり知的財産権制度の普及啓発等を通じて科学技術の振興を図ってきた実績に基づき、我が国企業等の事業活動をサポートしてまいります。すなわち、特許公報類を効率よく入手していただくためのサービスを実施するほか、昨年、旧一般財団法人経済産業調査会の一部事業を引き継いだことで一層の充実に努めている出版や研修事業については、「発明」「知財ぷりずむ」「特許ニュース」といった定期刊行物の発行だけでなく、実務のニーズに沿った質の高い書籍や研修によって幅広く知財情報・知識の提供を行ってまいります。加えて、高い語学力と技術・法知識を持つスタッフによる翻訳サービスの実施により、我が国企業等のグローバルな事業展開をサポートいたします。
また、このような自主事業によって培ってきたノウハウを活かし、特許庁からの受託事業として、アジア太平洋地域を中心とした途上国等の知的財産権庁、企業、研究機関等から研修生を受け入れ、各国の知財人材の能力向上を図るとともに、海外における権利化に必要な費用を助成する受託事業の実施により、我が国企業の海外展開に寄与できるよう努めてまいります。
さらに、独立行政法人工業所有権情報・研修館からの受託事業として、全国の「知財総合支援窓口」で相談支援を行う担当者を配置するほか、東京都の窓口を運営し、知財戦略の策定、出願手続、法務・契約等、中小企業等における知財に関する様々な課題に対するサポートを行います。また、知財マネジメントに関する専門人材(知財戦略プロデューサー)を大学や研究機関等に派遣し、知財の視点から研究開発成果の社会実装を見据えた戦略の策定等を支援する事業を実施してまいります。
最後になりますが、当協会は本年も皆様からのご要望に応えつつ各種事業を推進してまいりますので、今後とも変わらぬご愛顧をお願い申し上げるとともに、皆様のご多幸を祈念いたしまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。
一般社団法人発明推進協会
会 長 岩井 良行
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