「ここが魅力!特許実務者養成夜間講座を語り合う」


4.8up
 筧 圭 氏
 泣Iフィス富岡 取締役法務担当

☆筧先生は、知財関係の法務面がご専門です。
☆知財部に求められる法務・契約面でのリスクヘッジに関する講座は、実際のケースをベースにしている点が特徴で、受講生の好評を博しています。
 本年度も「特許実務者養成夜間講座」がスタートします。
 今回の修了生インタビューでは、昨年度(平成21年度)に特許実務者養成夜間講座をご受講いただいた3名の受講者の皆さん(渡辺広幸さん、種子貴士さん、小山愛さん)と、講師陣からは富岡と私が参加し、特許実務者養成夜間講座の魅力について語り合いました。

☆受講のきっかけ










































 今日は夜間講座の受講者の皆さんに、夜間講座の魅力について語っていただきます。私は司会進行、富岡にはオブザーバーとして発言をしてもらおうと思いますのでよろしくお願いいたします。
 さて、まずはお一人づつ、夜間講座に参加されたきっかけから伺いたいのですが、知財の実務経験の若い順に(笑い)、小山さん、種子さん、渡辺さんの順でお願いします。小山さんは知財実務歴としては2年で、夜間講座には、基礎編、第8期、外国法編、周辺法編のすべてにご参加いただいたのですね。

小山  はい。私は技術開発部で知財を担当しているのですが、本を読んでいるだけでは分からない知財の実務の知識を知り、それを自分の仕事に生かそうと思い参加しました。実は以前から、会社には発明協会の講座への参加申請をしていたのですが、もともと弊社の業界は特許をライセンスしたり有効活用したりというよりは、むしろ営業ツールとして使っていて、知財自体が話題になることもあまりなく、私の申請も却下されていたんです。しかし、お客様が特許への取り組みを変えたり、最近いくつかの案件もあったりして、知財の必要性が会社にも理解され、今回の夜間講座には無事に参加が認められました(笑い)。
種子  私は現在の会社では、法務・知財部で法務と知財全般、訴訟を含めて担当しています。また、前職でも4年ほど出願担当をしており実務経験もありましたが、一度自分の技術(スキル)の棚卸しをしてみよう、自分に足りないところを明確にしてみようという動機で、今回夜間講座へ参加させていただきました。
渡辺  私はちょうど入社20年ですが、前半の10年は製品開発におり、大手企業とどう渡り合うかがテーマでした。大手の一社とは非常に仲が良かったのですが、その会社が風邪をひいたときにその影響をもろに受けまして(笑い)、そこから事業戦略を転換したという経験があります。当時、もっと幅広く打って出ないと経済環境の変化の波を吸収できないという意識を持ちました。そして、少なくともライバル会社に優位なポジションがないと打って出ることはできませんから、ライバル会社に対して製造・販売・技術でどう超えるのかという議論を相当やりました。
 広く打って出るにはそのためのツールが必要で、そのツールの一つが特許ではなかろうかと考えました。私は、特許というのは技術を通じたコミュニケーションツールだと思っています。
    
富岡  なるほどよく分かります。
渡辺  その後、異動で事業部がかわってからは、外国にも目を向けなければならなくなりましたし、また、特許も書きながら、ISOもやり、品質保証もやり、ということを現場で6年やりました。平成18年からは本社の知財部に配属になり、それまで私が現場でやってきた知財活動を各事業部に展開するというのがミッションの一つになったのですが、そこで思ったのは、それまで私が現場でやってきたやり方がスタンダードなものなのだろうか、ということなんです。
 私がこの夜間講座に参加した理由の一つは、それを確かめるためでした。それから、会社では、自分が仕事をまわすだけでなく、社員に教えるという立場が出てくるのですが、そのときに、例えば審査基準を渡して「ここを読んでおいて」では済まないんですよね(笑い)。やはりポイントは外さずに相手に理解させなければいけませんし、そのためにはどういうパフォーマンスをすればよいかという情報を得る必要もありました。それを学びたかったというのが二つ目の理由ですね。

次ページ→