☆夜間講座・第8期スタート!
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事務局:
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富岡先生には特許実務者養成夜間講座・基礎編に続き、この「第8期」でも講師を担当していただきます。先生、今年もよろしくお願いいたします。 |
富 岡: |
こちらこそよろしくお願いいたします。第8期というと、私が担当させていただいてから今年で7年目になるんですね。
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事務局: |
そうですね。おかげさまで毎年好評で、本講座もすっかり当支部の看板講座として定着いたしました。今日は第8期のカリキュラム、特徴・ねらいなどについてお伺いいたします。 |
富 岡: |
はい。夜間講座・第8期というのは、特許実務者養成夜間講座の中核となる講座です。発明の発掘、出願・権利化から活用に至るまでのすべてのサイクルにおける知財の実務についてのスキルアップをねらいとしています。知財の実務経験があり、本で書かれた知識以上の現場の知識・知恵を知りたい!という皆様を対象にカリキュラムを組んでいます。私が担当する回では、活用、特に権利行使に関する理論と実務を中心に扱います。私自身が特許コンサルタントとして経験してきたことをできる限りお伝えしたいと思っております。
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☆権利行使する場合・された場合の対応 |
事務局: |
楽しみです。ではさっそく夜間講座・第8期の各回の内容を紹介してください。第8期自体は全9回の講座ですが、富岡先生には、後半の5回を担当していただいています。今年も権利行使関係の実務バリバリのお話を期待してよろしいでしょうか?
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富 岡: |
はい(笑)。期待して下さい。初回は「特許権行使−権利者側の対応」というテーマで、権利行使をする側の対応について学びます。「権利行使」といっても訴訟を起すだけが権利行使ではありません。むしろ、紛争の種があっても、訴訟にはいたらないケースがほとんどじゃないでしょうか。といいますか、訴訟にならないように我々知財の人間が仕事をしているともいえます。訴訟にまで発展してしまうこと自体が一つのリスクというかダメージになりますので、そうならないように、いかに事前に準備ができるかということが実務的には非常に重要だと思っています。
とはいえ、訴訟も含めて、およそ権利行使というものはどういうものかという理屈とか、実務の全体を知っておく必要があります。これまで自社で権利行使をしたりされたりの経験をお持ちの方はある程度イメージがつかめると思いますが、侵害被疑品を発見したり、他社が侵害しているらしい、という情報を得てから実際に他社に警告をするまで流れ、社内で検討すべき事項、すべて洗い出してフローチャートにまとめて解説いたします。これまでの特許コンサルタントとしての経験をベースに作った資料ですので、それなりに皆さんのお役に立つのではないかと思います。
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事務局: |
それなりにではなく、毎年受講者の皆さんに大好評ですよ! |
富 岡: |
そういっていただけると嬉しいです。とにかく全体の流れを視覚的に把握するということは大事だと思うんですよね。もう長く実務をされていて流れはよく分かっているという方でも、比べてみることで何か自分達のやり方の穴が発見できるかもしれませんし。また、これまで権利行使の経験のない方に対しても、イメージをつかんでいただきやすいように、実例を交えながら手順を説明していこうと思っています。
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事務局: |
詳細はもう、実際に受講していただく以外にお伝えしようがありませんね(笑)。富岡先生の講義の特徴は何度もいうようですが、理屈のご説明が経験に根ざしているという点じゃないでしょうか。だから聞いていて面白いんですよね。では、「特許権行使−権利行使された側の対応」の回についてはいかがでしょうか。どうなんでしょう、皆さんの声を伺っていると、権利行使する側よりもされる側の対応の方が知っておきたいという意見が多いようなのですが。
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富 岡: |
そうかもしれませんね。やはりものづくりをされている会社であれば、権利行使をされた結果、自社のラインが止まってしまうなどということは絶対にあってはならないことです。また、ラインが止まらないまでも権利行使を受けてライセンス料を払うことになって開発コストが嵩んでしまうということも避けなければいけません。これだけ不況であればなおさらですよね。そのためにどうすればいいのか、というのは、権利行使を受けたときの処理うんぬんというよりも、むしろ、日常の知財活動をどうすればいいのかという問題ですよね。
それは会社の知財戦略に従ってがっちりと体制をつくっていくしかありませんし、私も日常のコンサル業務としてはそういう体制づくりのお手伝いをさせていただいているわけです。とりあえず、この講座の趣旨からは、実際に権利行使をされた場合の処理手順、事後的な対処方法に的を絞ったお話をしなければならないと思っていますが、その中で日常の知財活動全般について触れることも当然にあると思います。
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