〜実務者養成夜間講座・第9期〜 講師インタビュー

4/27up

 富岡 康充 氏

 泣Iフィス富岡  取締役会長

◆富岡先生は、当支部夜間講座にとって欠かせない講師のお一人です。
◆コンサルタントで培った経験をもとにした実務重視の講義、ときにユーモアを交えたわかり易い語り口には定評があり、過去の受講生から多くの支持をいただいております。
 こんにちは、富岡です!今年も特許実務者養成夜間講座の本科(第9期)がスタートします。今年は、これまでの受講者からいただいた声を反映し、カリキュラムをリニューアル、そして実施回数を増やしました。
「特許実務者養成」の看板のとおり、今年も実務に直結して楽しく分かりやすい講座を目指します。今回のIPホットラインは、リニューアルされた「特許実務者養成夜間講座・第9期」のご紹介です。
受講を検討されている皆様の参考になるよう、編集部と語り合いました。

☆夜間講座本科
リニューアル!























***************
☆権利侵害の判断












***************
☆権利行使する場合・された場合の対応
編集部 富岡先生には今年も特許実務者養成夜間講座の本科、今年は「第9期」ですが、基礎編に続いて講師を担当していただきます。よろしくお願いいたします。
富 岡 こちらこそよろしくお願いいたします。
編集部 今年は内容をリニューアルしていただくそうですが、第9期のカリキュラム、特徴・ねらいなどについてお話しいただきたいと思います。
富 岡 分かりました。夜間講座の本科、今年は第9期になりますが、これは特許実務者養成夜間講座の中核となる講座で、教科書的な知識だけでは実務対応が困難な知財実務の上流と下流、すなわち発明の発掘と権利の行使・被行使を中心に据えたカリキュラムである点が特徴です。
私が担当する回では、特に権利行使に関する理論と実務を中心に扱います。これは昨年までと同じですが、今年は回数が増えたこともありますので、侵害判断と交渉でのやりとりの基礎にこれまで以上にじっくり時間をかけて講義をしたいと思っています。
編集部 そうしますと今回、回数が増えた分で座学がより充実するということになるのでしょうか。
富 岡 もちろんそれもありますが、やはり一番の変更点は、ケーススタディーを1回分増やしたという点ですね。
編集部 なるほど。これまでの受講者からの声でも、ケーススタディーは大好評でしたからね。ここはまた後で詳細にご説明お願いします。
編集部 ではさっそく夜間講座・第9期の各回の内容を紹介してください。第9期自体は全10回の講座ですが、富岡先生には、後半の6回を担当していただきます。まず初回の「特許権侵害における権利解釈」についてはいかがでしょうか。
富 岡 夜間講座の基礎編では、オールエレメント・ルールという侵害判断方法の基本を学びました。第9期では、基礎をおさらいしつつ、構成要件を満たすかどうかの判断が難しい事例や、均等侵害や間接侵害までの応用的な事例を解説していきたいと思います。
ある製品が特許権を侵害するか否か、同じ特許と同じ製品の関係ですが、権利行使する側とされる側で見方は180度変わります。客観的に侵害しているのかしていないのか、という判断にはケースによってはある意味で正解はないのかもしれませんよね。
侵害判断にはどうしても技術の解釈が伴いますから、解釈する人の立場で当然に結論が異なってくることもあります。今回も題材はなるべく基本的な技術を使い、侵害判断の解釈の仕方を学べるようにしたいと思います。
編集部 では次に、2回目と3回目の特許権行使の権利者側の対応と権利行使された側の対応についてお願いします。
富 岡 2回目は「特許権行使−権利者側の対応」というテーマで、権利行使をする側の対応について学びます。「権利行使」といっても訴訟を起すだけが権利行使ではありません。むしろ、紛争の種があっても、訴訟にはいたらないケースがほとんどで、むしろ、訴訟にならないように我々知財の人間が仕事をしているともいえます。
訴訟にまで発展してしまうこと自体が一つのリスクというかダメージになりますので、そうならないように、いかに事前に準備ができるかということが実務的には非常に重要だと思っています。
とはいえ、訴訟も含めて、およそ権利行使というものはどういうものかという理屈とか、実務の全体を知っておく必要があります。これまで自社で権利行使をしたりされたりの経験をお持ちの方はある程度イメージがつかめると思いますが、侵害被疑品を発見したり、他社が侵害しているらしい、という情報を得てから実際に他社に警告をするまでの流れ、社内で検討すべき事項、すべて洗い出してフローチャートにまとめて解説いたします。
これまでの私の特許コンサルタントとしての経験をベースに作った資料で、思いのほか皆さんにご好評をいただいているようで、大変嬉しく思っています。

編集部 やはり、受講者の皆さんが社内に持ち帰って、自社の処理手順の改善につなげることができるのがご好評をいただいている理由ではないでしょうか。
富 岡 嬉しいですね。十分に活用していただきたいです。やはり全体の流れを視覚的に把握するということは大事だと思うんです。もう長く実務をされていて流れはよく分かっているという方でも、比べてみることで何か自分達のやり方の穴が発見できるかもしれませんし。また、これまで権利行使の経験のない方に対しても、イメージをつかんでいただきやすいように、実例を交えながら手順を説明していこうと思っています。

                                                              次へ→