Q 『逐条解説』でどのようなことがわかるのでしょう?

A それでは、例えば、特許法の第29条第1項を例に挙げてみます。


(特許の要件)
第二十九条  産業上利用することができる発明をした者は、次に掲げる発明を除き、その発明について特許を受けることができる。
一  特許出願前に日本国内又は外国において公然知られた発明
二  特許出願前に日本国内又は外国において公然実施をされた発明
三  特許出願前に日本国内又は外国において、頒布された刊行物に記載された発明又は電気通信回線を通じて公衆に利用可能となった発明


この条文について、『逐条解説』を参照すると、どのようなことが記載されているのでしょう。
基本項目である [趣旨] と [字句の解釈] から、その一部を抜粋してみると・・・

◆趣 旨
・本項が「新規性」に関するものであること
・交通機関・通信の発展等により、公知・公用の地理的基準を国内から世界へと拡大した流れ
・インターネット等に開示されている発明も公知判断の対象であること・・・etc

◆字句の解釈
・「特許出願前」は、37条等で用いられている「特許出願の日前」と異なり、時、分についても問題となること
・「頒布」には、現実に誰かがその刊行物を見たという事実を要しないこと
・「電気通信回線」には、放送等一方向からしか情報を通信できないものは含まれないこと
・ 個人間の私信メール等は「公衆に利用可能」とは言えないこと・・・etc

上記のような点を、行政担当者が解説しています。
つまり、「この条文、要するにどういうこと?」といった疑問や、改めて聞かれると「どうだったっけ・・・」と答えに詰まってしまいそうな注意点等を、明解に説明してくれています。

折に触れ参照していただくことで、知識がより確かなものになりますし、制度への理解も一層深まります。
ぜひ、ご利用下さい。

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